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追体験と、尾崎の思い出 [2012年 4月-6月]

5月に入ってスウェーデンでもやっと暖かくなってきました。気温はだいたい12℃前後くらい。それでも今週の金曜日は少し雪が降るらしいです。5月の雪って、よく考えるとちょっとすごいですよね。
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(ふるさとの沖縄は梅雨入りしたそうです)

木曜日は朝から日本語の授業が2コマありますが、いま全国一斉テストの時期で、生徒たちも疲れ気味でした。高校生のときって、時間はたっぷりあるのにあんまりお金もなくて、運転できないから移動手段も少なくて、いろいろ不自由だったなあと生徒たちをみていて思い出します。スウェーデンの高校は日本の高校とくらべてずっと風通しがよく、先生と生徒の距離も近いので、日本と比べると大分居心地がいいんじゃないかと思いますが、それでもやっぱりテストや課題などに追われている様子をみると大変そうです。私は高校生のころよく尾崎豊を聴いて、「縛られた自由にー♪」と歌っていました。進学校に通っていたので、「勉強しなければ!」という気持ちと「なぜ勉強しなければいけないのか」という気持ちの中で揺れていました。窓ガラスは割らなかったものの、「大人になったら答えが見つかるかな」と漠然と信じて黙々と過ごしていました。スウェーデンに移住、という当時は予想だにしていなかった形となりましたが(^_^:)

授業ではよく生徒たちに、私がスウェーデンで過ごしていて感じる「これってどうなの スウェーデン(人)」という質問をよくします。これは普段から私がこちらで過ごしていて感じる素朴な疑問、例えば「なぜバスを待つとき列をつくらないのか」「なぜバスの中で携帯電話でしゃべるのか」といったようなことです。(バス関係の疑問が多いのは私がバス通勤をしているため。)生徒たちの異文化理解の勉強にもなるし、授業中に少し息抜きすることもできるし、私も生徒たちがどのように答えるか興味があるので、よく授業で取り上げます。

こうした質問を何回かしていて気がついたのは、「そんなこと考えたこともなかった」という回答が結構多いことです。

私「なぜバスを待つとき列をつくらず、みんな押し合って乗り込むの?」
→生徒 「なんでだろう、考えたこともなかった。」
私「バスで他の人が携帯で話していたら、不愉快じゃない?」
→生徒 「どうかな、気にしたことなかった。」という具合に。

私はバスに人々が押し合って乗り込むたびに、「なんで並ばないんだろう、並んだ方がみんな気持ちがいいのに。」と思いますし、図書館のような公共の場で携帯で話している人を見るたびに唖然とするのですが、スウェーデン人にとっては日常のことすぎて、「気にもとめない」ことが多いようです。逆に私がそうしたことが「気になる」のは、人々が列をつくって並ぶのが自然で、公共の場では携帯電話で話すことを控えるのが自然な日本で、私が育ったからです。そう考えてみると、日本では私たち自身は「気にならない」けど、外国からきた方には「これってどうなの日本(人)」ということがたくさんあるんじゃないかなーと思います。

そんなふうに「これってどうなの、どうしてなの・・」と立ち止まって感じることが多い日々ですが、これは私が異なる習慣をもつ国からやってきた、ということだけに起因しないと思います。というのも私自身がいろいろなことに気をとめて、いちいち深く考える性格だからです。昔からよく母に「ほんとうに考えすぎる性格だねー」(沖縄弁で)と言われたり、高校時代には「そんなに考えてばかりいると、将来 禿げるよ!」と友達に言われました。いま考えるとなんだかひどい響きがするけど、あれは愛のムチだったのかしら・・(-_-)スウェーデンに来てからもボーイフレンドに「小さな、気に留めなくていいようなことまで 自分で大きな問題にしている」と指摘されます。

高校生の頃から比べると大分ポジティヴに物事を捉えられるようになりましたが、よく気にして考えるところは、尾崎を歌いながら「どうして、どうして」と思っていた頃からあまり変わっていないように思います。でもそのおかげでスウェーデンにも来ることができたし、やりがいのある仕事も見つけられたし、素敵な人たちにもたくさん出会えました。学校で生徒たちを見ていると、そんな昔の自分をよく思い出し、懐かしくなったりくすぐったい思いがしたりします。

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コメント 2

YARIx2

今でも尾崎、聴いてますか?
オレもそうだし、美咲さんもそうだと思うんだけど、今の自分の原点は尾崎からのメッセージなんですよね。
ずっと大切にしていきたいですね。
“あの日”から今年でちょうど20年経ってしまいました。
でも、多くの人の心の中に尾崎は今でも生きています。
by YARIx2 (2012-05-18 23:50) 

Misaki

YARIx2さん

今でも尾崎、聴いています!

本当に、今の自分の原点は尾崎からのメッセージですよね。今でも尾崎を聴くたび心がジーンと厚くなります。ずっと大切にしていきたい気持ちです(^_^)

私も今年で26歳になります。15歳ではじめて尾崎を聴いてから10年、今までは尾崎を追いかけるだけでしたが、これからは尾崎のメッセージを胸に、その先を自分で見つけていくんだという気がしています(^_^)


by Misaki (2012-05-23 17:14) 

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